リサイクル用の金属素材を選別するために設計されたX線選別機です。具体的には、X線の投影によって判別可能な原子の密度から素材の種類を区分する仕組みで、アルミニウム合金やその他金属の種類、金属以外の素材除去といった作業まで行えます。家電製品から自動車、有機素材と幅広い種類の廃棄物に活用できるのが、大きなメリットといえます。
X線選別機は、対象物にX線を照射して画像を撮影し、物質の密度などから選別・回収を進めていく装置を指しています。製品によっては、X線照射時に発生する蛍光X線から素材の判別を行うタイプもあります。金属以外の物質も判別できる為、プラスチックや木材などの廃棄物もスムーズに選別可能です。
最大4つのセンサーを持つ選別機で、X線センサーだけでなく色センサー、金属センサー、3Dレーザーカメラ、近赤外線カメラなどを搭載しているのも大きな特徴といえます。また、複数のセンサーによってアルミや鉛・銅・真鍮といった金属の他、廃プラスチックなどの素材を選別できるため、自動車や電気・電子機器、金属スクラップ、産業廃棄物などにも対応しているのが強みです。
X線透過技術によって、複数の素材が組み込まれたモーターなどから金属類の種類や元素組成まで瞬時に判別してくれます。また、選別した素材は、エクストラクト内部で回収し、素材ごとに取り出すことが可能です。
型番
Model |
ベルト幅
(mm) |
処理
粒度(mm) |
処理能力
(t/h) |
電力
(kw) |
放射線量率
(μ Sv/h) |
重量
(t) |
外形寸法
縦×横×高さ(mm) |
HLX-1200L | 1200 | 8-100 | 3-6 | 9 | ≤2.5 | 6 | 8000x2300x2700 |
HLX-1600L | 1600 | 5-12 | 13 | ≤2.5 | 8 | 8000x2700x2700 | |
HLX-2000L | 2000 | 8-20 | 18 | ≤2.5 | 10 | 8000x3200x2700 | |
HLX-2400L | 2400 | 12-25 | 21 | ≤2.5 | 13 | 8000x3800x2700 |
X線は電磁波の1つで、電波や光などと同じものです。主な特徴は、紫外線より波長が短く、密度の低い物質なら透過できるという点です。
つまり、紙など密度の低い物質にX線を照射するとそのまま透過していき、白く表示されます。一方、骨や金属といった密度の高い物質に照射するとX線は透過せず、黒っぽく表示されます。
また、物質は密度の異なる性質を持っているので、X線の透過具合から種類を判別することが可能です。
その為、医療や空港、産業廃棄物の判別などさまざまな業種で活用されています。
X線透過でのアルミニウム合金、銅、ステンレス、亜鉛合金の画像比較